アメリカと韓国の軍事作戦計画「5015」とは?「5027」との違いは?

  • 2017.10.17
アメリカと韓国の軍事作戦計画「5015」とは?「5027」との違いは?

当然のことですが軍事行動には緻密な作戦が多様に用意されています。行き当たりばったりな軍事行動というのは絶対にありません。今回の対北朝鮮においても同様です。

アメリカ・韓国は対北朝鮮を想定して様々な作戦パターンを考案していますが、今回取り上げるものは「作戦計画5015」です。この作戦計画の内容を見ていくことで、アメリカ・韓国が今の北朝鮮をどのように捉えているのかも見えてきます。それでは以下からどうぞ!



「作戦計画5015」とは?

アメリカと韓国による対北朝鮮での「作戦計画5015」。

まずはこの4桁の暗号数字そのものについての解説からになりますが、前の2桁の数字は地域を意味する数字、後ろの2桁の数字は軍事作戦を意味する数字となっています。なので「5015」は「50」という地域で「15」という軍事作戦を行うということです。

ということで地域を表す前の2桁の数字「50」はもちろん朝鮮半島を表します。そして、肝心の後ろの2桁の数字「15」についてですが、簡単に言うと米韓合同部隊による先制攻撃作戦のことです。

まとめると「作戦計画5015」とは「朝鮮半島で行う米韓合同部隊による先制攻撃作戦」という意味になります。

その詳細について以下にまとめておきます。

「作戦計画5015」の詳細内容について

「作戦計画5015」は北朝鮮がなんらかの先制攻撃を行うことが確実になった場合にそれを破壊する「予防攻撃」を意味する作戦です。

その先制攻撃(予防攻撃)には、米韓軍による通信ネットワークの破壊攻撃、北朝鮮全土に点在する主要軍事拠点への攻撃が含まれていると言われています。さらには軍事オプションの一つとして北朝鮮の国家指導部への奇襲攻撃も含められており、その中には金正恩の「斬首作戦」も含まれているとのことです。

この「作戦計画5015」を図解で示していた画像がありましたので載せておきます。

source : 産経NEWS

こうしてみるとかなり総合的な作戦計画であることが分かるかと思います。先制攻撃(予防攻撃)を仕掛けることによって北朝鮮の最初の反撃の芽さえも積んでしまおうというわけです。

作戦計画「5015」と「5027」の違いは?

「作戦計画5015」については今書いてきたとおりですが、この「作戦計画5015」、実はこれまでの米韓のメインの作戦ではありませんでした。

これまでのメインの作戦計画は「5027」と呼ばれるもので、この作戦計画は北朝鮮に攻め込まれた場合の韓国の防衛に主眼を置いていた内容となっています。

作戦計画5027とは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の侵攻を想定したアメリカ合衆国(米国)と大韓民国(韓国)の防衛作戦計画である。朝鮮戦争後に策定されその後幾度となく改訂している。

source : Wikipedia

しかし、北朝鮮情勢がいよいよ緊迫の度合いを増してくるにつれて「5027」では対応に遅れが出てしまい被害が大きくなってしまうことから「5015」にシフトしていきました。

  • 「作戦計画5015」:北朝鮮への先制攻撃が主眼の作戦
  • 「作戦計画5027」:北朝鮮からの防衛が主眼の作戦

北朝鮮側からすれば「作戦計画5027」の時はそこまでの危機感はなかったかと思います。自分たちがアクションを起こしさえしなければ米韓の攻撃は絶対になかったからです。

しかし「作戦計画5015」になるといつ先制攻撃されてもおかしくありません。アメリカ・韓国側で都合のいい理由をつけられてしまえば即攻撃もあり得るわけですから危機レベルは「5027」と比べると雲泥の差です。

「作戦計画5015」漏洩事件について

ところがこの「作戦計画5015」に関して大問題が発生しました。北朝鮮のサイバー部隊によって絶対に漏れてはいけない「作戦計画5015」のデータがハッキングされてしまったんですね。

以下の引用を見て頂くと分かるように、かなり具体的・かつ詳細な内容まで流出してしまっています。

韓国軍の内部ネットワークに対する昨年9月のハッキングで、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の暗殺作戦を含む米韓両軍の最新の軍事計画など機密資料295件が流出していたと、国会国防委員会に所属する与党「共に民主党」の李哲煕(イ・チョルヒ)議員が10日、明らかにした。

 北朝鮮の犯行とみられており、流出が確認された中には、金委員長ら北朝鮮の指導部を狙った「斬首作戦」を盛り込んだ「作戦計画5015」が含まれている。斬首作戦については、指導部の移動状況の把握や潜伏先の封鎖、急襲といった段階別の具体的計画が流出したという。

source : 産経NEWS

「作戦計画5015」の詳細な内容が漏洩してしまった以上、そのままその作戦を継続させることはできません。計画内容の有効な部分は残しつつ、新たに別の作戦が立てられているに違いありませんが、現時点ではその詳細については表には出てきていません。

ただ、こうなるのでは?という予想を立てている専門家がいたのでご紹介します。

「作戦計画5015」に代わる新たな作戦計画について

アメリカ軍情報に詳しい軍事問題専門家の惠谷治氏の予想になります。端的にまとめると米韓合同軍ではなく米軍単独での作戦です。

その内容ですが、米軍が持つ戦力を可能な限り動員して一斉の先制攻撃を仕掛けていくというものです。

巡航ミサイル(トマホークなど)、爆撃機(B1-Bなど)、潜水艦、イージス艦、空母打撃群などを駆使する瞬間破壊力の非常に大きな攻撃となっています。

標的となるのは、北朝鮮が韓国を攻撃するため軍事境界線に配備している1万2千門の砲弾や国の各地にあるミサイル基地、レーダー基地、武器保管庫などになると予想しています。

その後、第2波、第3波と波状攻撃をかけ、1日~2日の短期間で勝負を決めに行くだろうとのこと。

米軍単独で作戦を実行する理由としては、今の韓国の大統領・文在寅(ムン・ジェイン)氏が「親北のため」としていました。

source : 産経NEWS

まとめ

米韓が定める「作戦計画5015」について記事を書いてみましたがいかがだったでしょうか?

時の経過とともに、また、様々なトラブルと共にその作戦計画の中身も臨機応変に変化していっているということですね。(当たり前ですが。)

個人的にですが、もし北朝鮮と戦争をすることになれば、アメリカは韓国と合同でするよりも単独で動く方がより効果的に戦果を挙げることができるのではないかと感じます。

韓国の中にも当然北朝鮮のスパイが紛れ込んでいて、米韓合同で動くとなれば情報は確実に漏れていくわけです。攻撃の効力も下がってしまいますし、待ち伏せをされて反撃にも遭いやすくなってしまいます。

アメリカを攻撃専門、韓国を防衛専門と分けるのが良さそうですがどうなるでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました!