北朝鮮がアメリカの戦略爆撃機B1を恐れているのはどうしてなの?

  • 2017.09.19
北朝鮮がアメリカの戦略爆撃機B1を恐れているのはどうしてなの?

朝鮮半島で有事が発生してしまった場合に、北朝鮮が「最大の脅威」(軍事筋)とみなしているアメリカの兵器が戦略爆撃機B1(B-1B)です。

数あるアメリカの兵器の中から北朝鮮がこの兵器を「最大の脅威」とみなすのはどうしてなのでしょうか?今回はその理由をリサーチしてみたいと思います。


北朝鮮が戦闘爆撃機B1を恐れる理由

北朝鮮がB1を恐れる理由は朝鮮半島有事の際にアメリカが戦略の中心に据える兵器がこのB1だからです。

そのことを裏付ける証拠の一つとして、日米、米韓の共同軍事訓練を例に挙げることができます。

朝鮮半島の緊張が高まってから、アメリカ軍はこれまで日本や韓国と共に軍事訓練を何度も繰り返してきましたが、その際に必ずと言っていいほど、このB1を投入しています。

例えば、9月8日、米韓が北朝鮮の弾道ミサイル発射台を標的とした爆撃訓練を行いましたが、その際にこのB1戦略爆撃機2機が参加しています。

B1爆撃機(1番下の左端と先頭から3機目)と共に飛行する韓国軍戦闘機

source : 産経ニュース

また、翌日の9月9日には日米共同訓練が行われ、東シナ海上空で連携飛行をしている航空自衛隊のF15戦闘機とB1爆撃機との写真が公開されています。

B1爆撃機(真ん中2機)と共に飛行する航空自衛隊のF15戦闘機

source : 産経ニュース

朝鮮半島で万が一戦争になったときに、アメリカがこのB1を活用することは明らかですが、では、このB1、どんな戦闘能力を有しているのでしょうか?北朝鮮が「最大の脅威」とみなすほどのものなのでしょうか?見ていきたいと思います。

B1の戦闘能力はどれくらいなの?

source : Wikipedia

B-1Bは、超低空侵攻による核/通常攻撃、通常の戦略爆撃、巡航ミサイルプラットホーム、などの任務をこなすため、地形追随レーダーや、赤外線監視装置、ドップラー・レーダー、ECMシステムなど、充実した電子機器を搭載。ただし、第二次戦略兵器削減条約(START II)の対象となったため、1994年に核攻撃任務から外され、現在配備の機体はすべて核兵器搭載能力がない。

source : Wikipedia

全長:44.81m

最大幅:41.67m

最高速度:マッハ1.25(時速1543km)

航続距離:11,978km

武装:最大60.7t(機内34t+機外26.7t)

ウィキペディアからの引用文でも分かるようにかなりマルチなことができます。戦略爆撃機というくらいですから、当然メインの任務は「爆撃」です。しかし、爆撃だけにとどまらず、超低空侵入からの通常攻撃が可能であったり、長距離ミサイルの母機としても活躍します。

また、電子機器・計測機器などの装備も充実しているため、レーダー機としても活躍できますし、電波妨害任務もこなせます。

簡単に言えば「空飛ぶ空母」のようなイメージでしょうか。アメリカが有事の際の戦略の中心に据える機体なのも十分頷けます。

では、こここからは、その能力の中でも特に際立っている部分を幾つかピックアップしていきたいと思います。

最高速度について

最高速度はマッハ1.25(時速1543km)です。これはグアムにある米軍基地からわずか2時間で朝鮮半島に到着することが可能な速度です。地図で確認するとその距離がどれほどなのか一目瞭然です。

この距離をたった2時間で駆け抜けてくるわけです。ということは、日本にある米軍基地にあらかじめ配備しておけばもっと短時間で乗り込むことができるということですね。

爆撃機と言えば寸胴の重くてのらりくらりとしたイメージがあるかと思いますが、B1に関して言えばまったく当てはまりません。北朝鮮からすれば、恐怖以外のなにものでもないですね。

低空飛行能力について

普通、爆撃機と言えば、非常に高い高度を飛行してその位置から爆弾を落下させるというイメージがあるかと思います。

ところが、このB1は低空飛行能力もずば抜けているんですね。百聞は一見に如かず。まずは次の動画をご覧ください。

動画タイトルにもありますが、本当に低空から突如に現れている感じです。初見ではたぶん探しきることはできなかったかと思います。

また、動画の後半にも注目してもらいたいんですが、丘の中腹を飛び越した後に再度低空飛行に入りますが、機体と地上に投影されているその機体の影とかがみるみる接近していくんですね。いかに低空かを物語っています。そして、この低空飛行が北朝鮮にとって脅威となっています。

通常、戦闘機を探知するレーダーは直線で進むため、丸い地球上では、高度が低い戦闘機ほど探知されるまでの距離が短くて済みます。探知した頃には時すでに遅しということも十分あります。

それを防ぐため先進国では哨戒機を所有し、その哨戒機を上空に飛ばして高高度から敵機の領空侵犯がないかを監視するんですが、北朝鮮はこの哨戒機を現時点では所有していないと言われています。

そのような事情からも、北朝鮮にとってはこのB1は「脅威」そのものなんですね。

兵器搭載量について

source : Wikipedia

B1は写真のイメージだとかなりスマートな印象を持つ戦闘機です。「スマートだから飛行速度が速いんだ。スマートだから低空飛行が可能なんだ。」そして「スマートだから兵器はそれほど搭載できないよね?」でも実際は違うんですね。

アメリカにはこのB1の前に活躍した爆撃機としてB52という爆撃機があります。そのB52の兵器搭載量は22.6トンです。それに対してこのB1の兵器搭載量は60トンとなっています。3倍近いんですね。

数字で言われてもピンとこないと思いますので画像を準備しました。最初に見てもらう画像は以前に活躍した爆撃機B52の搭載可能兵器量の画像です。その次にB1の画像を2枚見てもらいます。※ 搭載量の違いがよく判るように似たような画像をいろいろと探したんですが見つけられませんでした。ご容赦ください。

 

B52に搭載可能な兵器量の画像

source : Wikipedia

 

B1に搭載可能な兵器量の画像

source : Pinterest

同じくB1に搭載可能な兵器量の画像

source : Pinterest

圧巻ですね・・・!

このB1は「死の白鳥」という異名を持つんですが、その異名の由来は、ひとたび戦場を白鳥のように舞えばそのあとに残るのは「死」のみというところから取られているのだとか。

これだけの数の兵器で攻撃されるとなると「それはそうでしょうね・・・」としか言えなくなりますね。

まとめ

source : Wikipedia

以上、今回は北朝鮮がアメリカの戦略爆撃機B1をなぜ「最大の脅威」とみているのか、その理由をリサーチしてみましたが、いかがだったでしょうか。

あっという間に到着可能な速度、低空飛行能力、兵器搭載量に注目してお届けしました。

このB1をはじめとして、その他アメリカの各種戦闘兵器や連合国軍の兵器があるわけですから、万が一、戦争ということになれば瞬く間に北朝鮮が敗北するのは明らかです。そうならないことを願いますが、この先どうなるのか・・・。ただただ時が流れるのを待つしかなさそうです。

最後までお読みいただきありがとうございました!