北朝鮮が日本にEMP(電磁パルス)攻撃をしてきたらどうなるの?

北朝鮮が日本にEMP(電磁パルス)攻撃をしてきたらどうなるの?

北朝鮮は9月3日12時29分頃、6回目となる核実験に踏み切りました。

そして同日、朝鮮労働党の機関紙・労働新聞の中で「戦略的目的によって高空で爆発させ、広範囲の地域について強力なEMP(電磁パルス)攻撃まで加えることのできる多機能化された熱核弾頭を備えている」と報じました。

この報道を受けて日本国内でも「EMP(電磁パルス)攻撃」という言葉が広く認知され始めました。とはいってもまだ十分には理解されていないのが現状です。

「EMP攻撃とはどんな攻撃なのか?」「その攻撃を受けるとどうなるのか?」「どのように対処したらいいのか?」などなど気になることだらけです。ということで、今回はこの「EMP(電磁パルス)攻撃」についてリサーチをかけてみたいと思います。


EMP(電磁パルス)攻撃とは?

まずEMPとは「Electro Magnetic Pulse」(エレクトロマグネティックパルス)の略で電磁パルスを表しています。そして、そのEMP(電磁パルス)による攻撃というのは「高高度核爆発」のことを指します。以下、Wikipediaの引用を載せておきます。

高高度核爆発(こうこうどかくばくはつ、High Altitude Nuclear Explosion, HANE)は、高層大気圏における核爆発。強力な電磁パルス(EMP)を攻撃手段として利用し、広範囲での電力インフラストラクチャーや通信、情報機器の機能停止を狙うものである。爆発高度によって分類されるものであり、核兵器の種類や爆発規模などは問わない。

source : Wikipedia

と言うことでEMP攻撃とは簡単に言うと「大気圏で核爆発を起こして電磁パルスを発生させ、それによって電子機器を破壊させる攻撃」のことです。

では、その攻撃範囲はどれほどなのでしょうか?まずは以下の画像から確認ください。

spurce : BIGLOBEニュース

どの高度でどのくらいの規模の核爆弾を爆発させるかで変わってくるんですが、高度30kmで核爆発があった場合は半径600kmの範囲に、高度100kmで爆発があった場合は半径1100kmの範囲に影響が及ぶと言われています。

半径1100kmとなると、上の画像にあるように、日本の中心で核爆発が引き起こされた場合は、日本本島全体がまるまる攻撃を受けることになってしまいます。

EMP(電磁パルス)攻撃を受けるとどうなるの?

では、そのEMP攻撃を受けるとどうなるのでしょうか?説明画像がありましたのでまずはそちらをどうぞ。

上記の画像だけでは見づらいので以下に文字で起こしておきました。

  • 護衛艦が戦力喪失
  • 原子力発電所が制御不能
  • 飛行機が操作不能
  • 新幹線など運休
  • 大規模な停電
  • 通信などのインフラが麻痺
  • パソコンやスマートフォンなどのデータ消失

ざっと見るだけでもとてつもなく恐ろしいことが起こるということがよく分かります。以下、具体的に触れていきたいと思います。

まず「護衛艦が戦力喪失」ということですが、当然これは護衛艦に限るわけではありません。電子で作動する陸・海・空軍のすべての兵器・装備が使用不能になる可能性があります。どれだけ恐ろしい兵器でも使えないタダの鉄の塊になるわけです。戦力に関しては丸裸にされるも同然です。

「原子力発電所が制御不能」ということなので、福島原発のメルトダウンの再来の可能性もあり得ます。その現象が稼働している原発すべてに引き起こされるかもしれないわけですから、想像すらしたくありません。

「飛行機が操作不能」になるので、EMP攻撃が行われたときに運悪く日本上空を飛んでいる飛行機はすべて墜落することになってしまいます。

「新幹線などが運休」となります。新幹線に限らず、あらゆる交通網が麻痺します。飛行機・電車・バス・自動車(タクシー)・バイクなど、電子回路で動くように設計されている乗り物はすべて使えなくなります。

「大規模な停電」が起こるので、当然、家の中にある電化製品は利用不可能になります。テレビは見れません。冷蔵庫の中のものは腐ります。冷暖房器具が使えないので夏や冬は非常に大変です。電気自体つかないので夜は懐中電灯やろうそくで生活しなければなりません。

「通信などのインフラが麻痺」するので電話・スマートフォン・ラジオ・インターネットなどは利用不可となります。情報収集ができず、遠距離にいる親族・友人などとは連絡が一切取れなくなります。

「パソコンやスマートフォンなどのデータ消失」も可能性としてあり得ます。いわゆるデジタルデータはすべて消える可能性があります。個人レベルでは大した問題にならないんですが、例えば、銀行の預金データが消えて国民の貯金がなくなってしまう可能性も指摘されています。

以上、ざっと書いてみましたが、簡単に言ってしまえば「電気のない世界になる」ということです。そしてその電気のない世界は、短期間で終わらず、数か月から年単位の長期に及ぶ可能性も十分あり得るということでした。

そうなると、食料や飲み物や日用品も次第に尽き、問題はいよいよ深刻化していきます・・・。こうなってくると、ある意味、通常の核爆弾攻撃よりも恐ろしい攻撃と言えるではないでしょうか。

そんなEMP攻撃を題材にした映画のPVがYoutubeにあったので載せておきます。EMP攻撃が起こった直後のシーンが描かれています。イメージが掴めると思います。


 

ちなみにですが、EMP攻撃があった場合でも人体に被害が出ることは原則ないようです。その点に関しては実際に実験をした人がいて、その様子は以下の動画で確認できるのでよければご覧ください。


EMP(電磁パルス)攻撃を回避するためにはどうすればいいの?

さて、非常に恐ろしいこのEMP攻撃ですが回避方法はあるのでしょうか?国家レベルと個人レベルとに分けて考えてみたいと思います。

国家レベルでの対策について

国家レベルで言えば大気圏での核爆発前にミサイルを迎撃するしかありません。しかし、いろいろと情報を探していくと、現時点でのミサイル迎撃能力ではそれが可能かどうかは微妙なようです。無理だと言及しているサイトもありました。

そうしたことも念頭に置いてのことだと思いますが、現在、日本はアメリカと協力して新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」(新型SM3)の開発を進めています。

source : 柏の住人

このミサイルは現行型の迎撃ミサイル「SM3ブロック1A」の迎撃可能高度300~500kmをはるかに上回る1000kmでの迎撃が可能となっています。より早くより高い段階で敵ミサイルの迎撃ができるようになります。2018年完成予定となってます。

また「陸のイージス艦」の異名を持つ「イージス・アショア」の導入も決定しています。(配備予定時期:2023年

イージス・アショア source : 海国防衛ジャーナル

こちらも迎撃能力については新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」(新型SM3)と同等の能力を有するものとなっています。

このように陸と海からの二重の迎撃態勢をとることで、敵ミサイルの迎撃確率を高めていくことが可能となりそうです。それまでの間は北朝鮮が暴発してEMP攻撃をしてこないように願うのみですね・・・。

個人レベルでの対策について

EMP攻撃の規模を考えれば「国家レベルでの対処が不発に終わってしまった場合は、個人レベルで対策をあれこれしたところで・・・」と思う方もいるかもしれません。

それでも個人レベルでできる対策をとりあえず知りたいという方もおられるかもしれません。ということで、ネットで出ていた情報を一応まとめておきます。

 

EMP攻撃に備えて事前にできること

  • 電池や燃料で作動する照明機器やラジオ、無線機などを準備しておく
  • 移動手段として自転車を確保しておく
  • ガスコンロなど、電気を使わない調理器具や調理する必要の無い食材を備蓄しておく
  • 電気が長期間使えなくなった時のことを考えて、各自治体で発行されている停電時の対処法や災害発生時の基本行動に精通しておく

 

EMP攻撃があったときにできること

  • 家の中にいる場合は、雷以上の過剰電流が予想されるため、パソコンなどの守りたい電子機器のケーブルをコンセントから抜き、電気機器や蛍光灯などの万が一の破裂に備えて、身を守る態勢をとる
  • 屋外に居る場合は、電線の落下、変圧器や電線ケーブルの火災、信号機の機能停止による交通事故、主要駅における群衆パニック、地下鉄などの急停止などを予測し、安全な場所を選択して避難する

まとめ

今回は北朝鮮のEMP(電磁パルス)攻撃についてリサーチしてみました。調べれば調べるほど恐ろしくなる内容でした。

とはいえ、EMP攻撃の影響などについてはあくまでも推測の範囲内のものです。というのも他国に対して実際にEMP攻撃が行われた事例は歴史上一度もないからです。

アメリカやロシアが冷戦時代にEMP攻撃の実験をしており「その事例などからこうしたことが予想される」と専門家たちが言っているという状況です。

実際のところどうなるかは、実際の攻撃が行われて初めて明らかになると言えますが、明らかにならなくていいですね・・・。北朝鮮が暴発しないことを願います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

eye catch photo’s source : prepperguy.com